底不知(読み)そこしらず

精選版 日本国語大辞典 「底不知」の意味・読み・例文・類語

そこ‐しらず【底不知】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 底の知れないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「もしあの磯部が投げ出したら、それはそう底知(ソコシ)らずに崩れることを暗々の中に語ってゐるような風であった」(出典:金(1926)〈宮嶋資夫〉三〇)
  3. 大酒飲み。そこなし。
    1. [初出の実例]「主君たる人の酒につよきあり。〈略〉ただ世上には底知らずぢゃと申す」(出典:咄本・醒睡笑(1628)五)

そこ‐しれず【底不知】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 深くて、その底がわからないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「うらてなる底(ソコ)しれずの池に」(出典:やみ夜(1895)〈樋口一葉〉一)
    2. 「人生其のものが底知れず悲しく味気なくなって」(出典:冷笑(1909‐10)〈永井荷風〉九)

そこ‐しれぬ【底不知】

  1. 〘 連体詞 〙そこしれない(底知)
    1. [初出の実例]「一人あなやと叫びて其手を取りぬ。二人は底知れぬ谷に墜ち失せたり」(出典:詩想(1898)〈国木田独歩〉二人の旅客)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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