廓八景(読み)くるわはっけい

改訂新版 世界大百科事典 「廓八景」の意味・わかりやすい解説

廓八景 (くるわはっけい)

常磐津節,河東節。常磐津節の方は,作詞初世桜田治助,作曲初世菅野序遊の一中節《吉原八景 花紅葉錦廓(はなもみじにしきのいろさと)》(1804-08ごろ成立)を3世岸沢式佐が1830-35年(天保初め)ごろ常磐津節に作曲。本名題《其儘廓八景(そのままにくるわはつけい)》。近江八景になぞらえて吉原の情景を描いたもの。あっさりした曲風で,7世坂東三津五郎が振りをつけて以来,舞踊曲としてよく演じられている。河東節の方も同趣向の曲で,作詞宝田寿阿弥,作曲山彦紫存。1844年(弘化1)発表された。
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