弁天通(読み)べんてんどおり

日本歴史地名大系 「弁天通」の解説

弁天通
べんてんどおり

[現在地名]中区弁天通一―六丁目

南仲通みなみなかどおり太田おおた町との間をほぼ東西に通る町。安政六年(一八五九)横浜開港に際して設置された通名で、洲乾しゆうかん湊の弁天社へ通ずる道から名付けられたという(横浜市史稿)当初は西から二―五丁目があったが(「横浜町割図」保土ヶ谷宿本陣記録文書)、明治四年(一八七一)東から一―六丁目とした。

文久二年(一八六二)の「珍事五ヶ国横浜はなし」によれば弁天通には名代の飯屋いづや、荒物・油店諏訪屋、酒屋角屋、紺屋万や、蕎麦屋大村、料理屋宇治の里、売込商の大家で定飛脚問屋佐原屋、荒物店植木屋、諸品売込商近江屋善七、生薬屋堺屋久七、唐物店野沢屋、旅籠鹿島屋、売込商吉村や・福井や、旅籠丸岡屋、生糸大売込商印野沢屋、唐物大黒や、運上所御用の大経師寿々木久七、茶店駿河屋、和人異人馬具屋、茶売込小売せきや、舂米異国唐物店鴨井屋久七、唐物店福いづみ、売込商藤屋・立野屋・橋本屋・大川屋、瀬戸物唐物店橘屋、唐土外国織物店岩井屋、紙大売込商大野屋、立場茶屋三秀亭、時計師小島房次郎、百草薬湯店、木戸端に運上所御用提灯屋、そのほか異国和国珍物を扱う大店などがあったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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