弓手・左手(読み)ゆんで

精選版 日本国語大辞典 「弓手・左手」の意味・読み・例文・類語

ゆん‐で【弓手・左手】

〘名〙 (「ゆみて」の変化した語)
① 弓を持つ方の手。左の手。ひだりて。馬手(めて)に対していう。
今昔(1120頃か)二七「行て火を燃して其を通けるに、女手なる時には呼び、弓手なる時には不呼ざりければ」
太平記(14C後)一〇「重真を弓手(ユンデ)に相受」
② 左の方。左方。左側。
平家(13C前)九「蓮の池をば馬手にみて、駒の林を弓手になし」
御伽草子鴉鷺合戦物語(室町中)「えずげもなく大勢に駆けあはせ、ゆんでにあひ付け妻手に背く」
犬追物(いぬおうもの)の時、左方に犬を受けて、その犬の左を射ること。〔随筆安斎随筆(1783頃)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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