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女手 おんなで

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

女手
おんなで

女の使う文字の意味で,特にひらがなをさす。「女文字」ともいう。ただし,性はひらがなを用いたが,ひらがなが女性の専有物とはかぎらなかった。元来,女手は,漢字 (真名〈まな〉) を男手 (おとこで) といったのに対してかな一般をさしていう言葉であったが,のち万葉がなの楷・行 (書) 体に対して,その草 (書) 体 (→草仮名〈そうがな〉) をさし,やがてひらがなに限定されるようになった。

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デジタル大辞泉の解説

おんな‐で〔をんな‐〕【女手】

女の労力。また、女の働き手。「女手一つで育てた息子」「女手が足りない」⇔男手
女の書いた文字。女性の筆跡。女文字。「女手の手紙」⇔男手
《主として女が用いたところから》平仮名。⇔男手
「―を心に入れて習ひしさかりに」〈・梅枝〉
[補説]1は、「女手一人で」とするのは誤り。

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世界大百科事典 第2版の解説

おんなで【女手】

仮名の書体の一種。女性の用いる書体の意。男手に対するもので,《宇津保物語》に見える。平安時代に漢字の草書体の簡略化が進み,草(そう)の仮名が生まれる。女手はこれからさらに略体化した書体で,漢字の草書体から全く離れた流麗な線で書かれた仮名をいい,現今通行の平仮名および変体仮名と呼ぶ書体に当たる。当初女性の実用文字として用いられた。【財津 永次】

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大辞林 第三版の解説

おんなで【女手】

女の手。非力や、か弱さを表す語。 「夫を失い-一つで子供を育てる」
女の働き手。 「 -が足りない」
操り人形の手の一。白色で柔らかく曲がり、優美に指をそらすことができる。
女の筆跡。 「 -の手紙」
女文字おんなもじ 」に同じ。 「ただのも-もいみじう書きつくし給ふ/源氏 梅枝
▽↔ 男手

じょしゅ【女手】

女の手・腕。また、おんなで。 「 摻々さんさんたる-、以て裳しょうを縫う可し/麒麟 潤一郎

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世界大百科事典内の女手の言及

【仮名】より

…それゆえ女は正式な文字としての漢字の圧迫をうけることが少なく,草書体の文字をいっそう簡略にくずして自分たちの歌や消息を記すに用いた。そのため,女子用の文字として漢字から離れた文字が成立し女手(おんなで)とよばれ,男子も女への消息に用いた。院政期に入ってからの例ではあるが,宣命においても,女に与える場合には平仮名で書いた。…

【書体】より

…平安時代に女性がそれらを草書にして用い,現在の平仮名にみるような略体ができた。これは女手または草(そう)とも呼ばれる。片仮名は漢字の音をその楷書体の一部を使って表すもので,伊の偏のイでその音を示すようなものである。…

※「女手」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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