引き添える(読み)ひきそえる

精選版 日本国語大辞典 「引き添える」の意味・読み・例文・類語

ひき‐そ・える‥そへる【引添】

  1. 〘 他動詞 ハ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]ひきそ・ふ 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙
  2. 他のものに添える。そばにつける。いっしょにする。
    1. [初出の実例]「大船に小船引副(ひきそへ)(かづ)くとも志賀荒雄に潜きあはめやも」(出典万葉集(8C後)一六・三八六九)
    2. 「古郷や菜に引そへる菊の花」(出典:俳諧・七番日記‐文化八年(1811)九月)
  3. 身近に引き寄せる。
    1. [初出の実例]「あふぎもたまへる御手をそぞろにとらへてわが御身にひきそへさせ給へるを」(出典:有明の別(12C後)一)
  4. 引用して比べる。引合いに出す。
    1. [初出の実例]「こと人をとひたてまつるたびには、この入道殿をかならずひきそへたてまつりて申す」(出典:大鏡(12C前)五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android