引熟(読み)ひきこなす

精選版 日本国語大辞典 「引熟」の意味・読み・例文・類語

ひき‐こな・す【引熟】

〘他サ四〙 (「ひき」は接頭語)
① 自由に扱う。自分の思うままにあしらう。ひっこなす。
浮世草子傾城色三味線(1701)江戸「当流の手をつくしたる料理せせり箸して亭主が気を付(つけ)初物もかまはず、諸事引こなせば」
② かろんずる。ばかにする。ひっこなす。
※茶屋諸分調方記(1693)九「此道心へたる男はいかな事いただかず。あたまからどうじゃと引こなしていふ」

ひっ‐こな・す【引熟】

〘他サ四〙 (「ひきこなす(引熟)」の変化した語)
① 自由に扱う。思うままにあしらう。
浄瑠璃・聖徳太子絵伝記(1717)一「ひっこなす文章も誠の夫婦
② かろんずる。ばかにする。
※浄瑠璃・持統天皇歌軍法(1713)三「小姑をひっこなした、目を明いておっしゃれとは何じゃの」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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