弾性圧力計(読み)だんせいあつりょくけい(その他表記)elastic manometer; elastic gauge

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「弾性圧力計」の意味・わかりやすい解説

弾性圧力計
だんせいあつりょくけい
elastic manometer; elastic gauge

はかろうとする圧力を弾性体に作用させて変形を起させ,そこから圧力を求める計器。変形は,機械的てこや電気的方法などで拡大して読取る。ブルドン管の変形を利用するブルドン管圧力計は広く用いられている。ダイヤフラム圧力計はリン青銅ステンレス鋼などの同心波状の円形薄板の一方の側から圧力を加えたときに生じるたわみを,中央の変位を拡大して読取る。チャンバ圧力計は,同様な円形板を抱合せに接合してつくられた真空箱の外圧による変形から圧力を知る計器で,アネロイド気圧計はその一種である。ベロー圧力計はベロー (蛇腹式の容器) の圧力による変形を利用した圧力計で,複数個のベローを組合せた絶対圧力計,差圧計,自動過圧防止装置などがある。弾性圧力計は液柱形,ベル形,おもり形の圧力計に比べて一般に精度は悪いが,液を用いず取扱いが簡便で,1Torrから 400万 Torr (5000気圧) と測定範囲が広い。また圧力変形を静電容量,電気抵抗,インダクタンスなどの電気的信号に変換しやすいので,広く工業用に用いられている。

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世界大百科事典(旧版)内の弾性圧力計の言及

【圧力計】より

…水銀気圧計に対して,〈液体でない〉の意味のギリシア語anērosから,ビディはこれをアネロイド型気圧計aneroid barometerと名付けた。この種の弾性圧力計は49年シンツM.SchinzとブルドンEugéne Bourdon(1808‐84)によってそれぞれ独立に発明されたブルドン管圧力計に発展し,当時の蒸気機関の蒸気圧測定に役だつとともに,工業一般に広く応用される道を開いた。
【種類】
 今日では,圧力計の種類は非常に多く,測定原理や構造の違いにより,あるいは用途に応じてさまざまな型式がある。…

※「弾性圧力計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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