化学辞典 第2版 「ブルドン管圧力計」の解説
ブルドン管圧力計
ブルドンカンアツリョクケイ
Bourdon-tube gage
圧力計の一種.扁平な断面をもった半円形の中空管で,一端は閉じ,他端は固定されて気体につながっている.内圧が高くなるにつれ,伸びる方向に変形するから,閉じた端の変位を機械的に拡大して指針を動かす.精度は低いが,構造が簡単で,高圧(約 107 Pa)まで測定できるので,工業的に広く用いられている.同じ原理にもとづく実験室用の圧力計がある.壁の薄い,弧状のガラスまたは石英ガラス製の管で,同じ材質の外とう管内に溶封されている.閉じた一端には長い指針がつけられている.零位指示器として用い,外とう管内に空気を出し入れして指針を零位置に保つ.このときの外とう管内の圧力は気体の圧力に等しい.壊れやすい欠点があるが,高温でも使用できること,気体がガラス以外の物質(水銀など)に直接触れないこと,定容積であることなどの特長がある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報