彦富村(読み)ひこどめむら

日本歴史地名大系 「彦富村」の解説

彦富村
ひこどめむら

[現在地名]彦根市彦富町ひことみちよう稲枝町いなえちよう

野良田のらだ村の西に位置し、東部を朝鮮人街道が通る。地名はかつて彦住と書きヒコズミとよんだが、戦国期頃から彦留ひこどめと記すようになり、やがて彦富の字があてられたという。江戸時代の郷帳類は彦富と記すものが多いが、地誌類には彦留とするものもある。永享四年(一四三二)一二月二七日、「観察智院領近江国愛智郡内彦富名」が坐禅院に預け置かれ、寺家直務とするよう沙汰された(御前落居奉書)。慶長高辻帳に村名がみえ高一千五八二石余。江戸時代を通じて彦根藩領。元禄八年大洞弁天寄進帳によれば人数八八七、うち寺社方一〇。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android