徐放剤(読み)じょほうざい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

徐放剤
じょほうざい

薬物を徐々に放出するように製剤学的な工夫を施した薬剤。薬物の放出を遅らせるために,高分子化合物でできた皮膜で薬物を覆ったり,小さな穴を持つ粒子に薬物を吸着させたりしている。体内での代謝・不活性化が急速に行なわれる薬物では,薬物の放出速度を制御して一定速度以下にした方が,同じ投与量でも,より有効に薬理活性を発揮させることができる。また,1日の服薬回数も少なくて済むことになり,患者が飲み忘れる頻度も少なくなる。そのため,気管支喘息 (ぜんそく) の予防的治療薬であるテオフィリン,高血圧治療薬のカルシウム拮抗薬やβ遮断剤,抗ヒスタミン剤,抗生物質,鎮痛薬など多くの薬物で徐放剤が開発,商品化されている。血中の薬物濃度が長時間持続することから,持続性製剤とも呼ばれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ラグビーワールドカップ2019日本大会

2019年9月20日から11月2日まで、日本で行われる15人制ラグビーの世界大会。ラグビーユニオンの国際統括団体であるワールドラグビー(World Rugby)が主催し、ナショナルチームの世界一を決定...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android