精選版 日本国語大辞典 「徒徒」の意味・読み・例文・類語
あだあだ‐し【徒徒】
- 〘 形容詞シク活用 〙 ( 「あだ(徒)」を重ねて形容詞化した語 )
- ① 不誠実でいいかげんな態度である。無責任である。
- [初出の実例]「誰なりとも、かくなり給へると聞かせ給はば、よにあだあだしくも、思ひ聞え給はじ」(出典:狭衣物語(1069‐77頃か)一)
- ② 移り気である。好色がましい。
- [初出の実例]「『ここにらうたしと思ふ者なんある。あだあだしくはいはるれ、さりともと思ひてなん』とて、たびたりし人なり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開中)
- ③ 中身がなく、いいかげんである。内容が空虚で浮薄だ。
- [初出の実例]「扨も仏のをしへは、あだあだしき事のみぞかし」(出典:読本・春雨物語(1808)二世の縁)
徒徒の派生語
あだあだし‐さ- 〘 名詞 〙