御仏名(読み)オブツミョウ

精選版 日本国語大辞典 「御仏名」の意味・読み・例文・類語

お‐ぶつみょう‥ブツミャウ【御仏名】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 ) 古くは陰暦一二月一五日から、後には一九日から三日間、宮中で行なわれた法事。僧に仏名経を読ませ、六根の罪障消滅を祈るもの。→仏名会(ぶつみょうえ)。《 季語・冬 》
    1. [初出の実例]「御仏名のまたの日、地獄絵の屏風とりわたして、宮に御覧ぜさせ奉らせ給ふ」(出典:枕草子(10C終)八一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の御仏名の言及

【仏名会】より

…御仏名,仏名ともいう。《三劫三千諸仏名経》(《仏名経》)に基づき,毎年12月中旬の3昼夜にわたり,内裏の清涼殿で過去・現在・未来の三千仏名を唱え,その年の罪障を懺悔し,国家の安寧,皇室の息災などを祈願した法会。…

※「御仏名」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

106万円の壁

会社員に扶養されるパートら短時間労働者は年収106万円以上になると厚生年金保険料などの負担が生じて手取りが減る。将来の年金額は手厚くなるが、働き控えを招く「壁」とされ、企業の人手不足の要因となる。厚...

106万円の壁の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android