御伽這子・御伽婢子(読み)おとぎぼうこ

  • おとぎぼうこ ‥ばふこ

精選版 日本国語大辞典の解説

[1] (「おとぎははこ(御伽母子)」が「おとぎばわこ」を経て変化したもの) 子供のお守りの一種。長さ約三〇センチメートル。芯に綿を入れ、白い布で頭身を包み、黒い糸を髪として左右に分け、胸の前に垂らした人形。
※浄瑠璃・本領曾我(1706頃)一「犬張り子、入れ子張り子や中(うち)張り子、おとぎぼうこの裸身も」
[2] (御伽婢子) 江戸前期の仮名草子。一三巻。浅井了意作。寛文六年(一六六六)刊。怪異談六八編を収める。「剪燈新話(せんとうしんわ)」「剪燈余話」などの中国小説の翻案が多いが、流麗な文体によって巧みに和風の物語に移し変えている。近世怪異小説の祖といわれる。
[語誌]本来、それで体をなでて穢れを移して川や海に流す人形(ひとがた)であったが、後に子供の枕上に常に置いて、身代わりに災難を負わせるものとした。後代には、特に女性は終生傍らに置くものとされた。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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