日本歴史地名大系 「御撫育用水」の解説 御撫育用水ごぶいくようすい 山口県:宇部市棚井村御撫育用水江戸時代後期、干拓によってできた中野開作(なかのがいさく)の灌漑のため築造された用水。吉敷毛利氏は棚井(たない)村から取水して広瀬(ひろせ)・際波(きわなみ)の両村を経由する水路を計画、萩藩の許可を受け天明六年(一七八六)着工した。ところが翌七年、吉敷毛利氏が中野開作と妻崎(つまざき)沖の干潟の開作権を萩藩に返したので、藩の撫育方の直営事業として行われることとなり、寛政四年(一七九二)頃完成したという。この用水は幕末には中野開作・妻崎開作合わせて田畠二一〇町歩、石高一千六八六石余に関係したとされる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by