日本歴史地名大系 「御柿屋跡」の解説 御柿屋跡おかきやあと 岐阜県:美濃加茂市蜂屋村御柿屋跡[現在地名]美濃加茂市蜂屋町中蜂屋 大仲寺蜂屋(はちや)川の平地に北方から臨む山脚にあり、瑞林(ずいりん)寺とは大仲寺(だいちゆうじ)洞を隔てた西側にある。尾張藩へ上納する御用柿の事務所兼倉庫であり、御柿役所ともいう。現在は小字名に柿元(かきもと)が残る。瑞林寺文書によれば、寛文五年(一六六五)までは御柿庄屋が自宅で取扱ったが、藩が御用柿制度を拡充するため同年開設した。寛文年間に御用柿は九万から一二万個に達したため、岐阜町などから買集めたり、同一二年に藩命で可児(かに)郡内の領村へ高割で蜂屋柿を接ぎ木させた。また藩から寛文年間に金五〇〇両、延宝元年(一六七三)から四年間に蔵米六六三石の柿代助成を受けた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報