可児(読み)カニ

デジタル大辞泉 「可児」の意味・読み・例文・類語

かに【可児】

岐阜県南部の市。住宅地化が著しい。自動車部品・陶磁器などの工業が盛ん。西部の今渡は木曽川日本ライン下りの出発点。人口9.7万(2010)。

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精選版 日本国語大辞典 「可児」の意味・読み・例文・類語

かに【可児】

  1. [ 一 ] 岐阜県の南東部、木曾川南岸の地名。かつては亜炭産地として知られた。名古屋市の衛星住宅都市。木曾川の渡河地点として栄えた今渡は、現在は日本ライン下りの観光基地。昭和五七年(一九八二市制
  2. [ 二 ] 岐阜県の南東部の郡。木曾川・可児川流域にあり、大部分丘陵地多治見(たじみ)市の一部可児市も含まれた。

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改訂新版 世界大百科事典 「可児」の意味・わかりやすい解説

可児[市] (かに)

岐阜県南東部の市。2005年5月旧可児市が兼山(かねやま)町を編入して成立した。人口9万7436(2010)。

可児市の大部分を占める旧市。木曾川南岸にある。1982年市制。人口9万1652(2000)。市域の南西部と東部は主に丘陵地,北部は木曾川に沿う段丘からなる台地で,市の中心地はJR太多線,名鉄広見線が通る広見地区にある。第2次世界大戦中と戦争直後には亜炭産地として知られたが,これといった地場産業もない田園地帯であった。戦後に自動車部品工場が成長し,その下請工場もふえ,工業団地が形成されて機械,金属,窯業などの工場の進出をみた。名古屋の30km圏にあり,隣接する犬山市に通じる名鉄広見線の名古屋への直通化と複線化,国道41号線バイパスの設置など通勤に至便の地になったため,1970年代になって,丘陵地に多くの住宅団地やゴルフ場などが開設され,人口も1975年の2万8235人の3.2倍となった。
執筆者:

可児市北端の旧町。旧可児郡所属。人口1811(2000)。木曾川中流域南岸に位置し,沿岸の沖積低地と南側の丘陵性山地から成る。木曾川に並行して走る県道沿いに町並みが続く。戦国時代森氏城下町として町の基礎ができ,現在の兼山瀞にあった兼山湊を木曾川の河港として保護したため,以後商業の町として栄え,東濃地方の物資が集散した。1916年の東濃鉄道(のちの名鉄八百津線,2001年廃止)の開通により中心が鉄道沿線に移行し,町勢は衰退した。木曾川沿岸と古城山は飛驒木曾川国定公園に含まれる。愛知用水取水口がある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「可児」の意味・わかりやすい解説

可児(市)
かに

岐阜県中南部の新興都市。北は美濃加茂(みのかも)市、南は多治見(たじみ)市、西は愛知県犬山市に接する。1982年(昭和57)市制施行。2005年(平成17)御嵩(みたけ)町を挟んで北方に位置する兼山町(かねやまちょう)を編入。中心地区は広見。JR太多線(たいたせん)、名古屋鉄道広見線、国道21号、41号、248号などが通じ、多治見、名古屋などへの交通の便がよく、ベッドタウン化が著しい。2005年には御嵩町境に東海環状自動車道可児御嵩インターチェンジが開設された。工業では、輸送用機械、生産用機械、はん用機械、パルプ・紙、金属製品、電気機械などの生産が行われ、工業製品出荷額は県下の市町村のなかで第3位(2019)。工業の振興のため、1970年代の前半に工業団地の造成が2次にわたって推進され、その成果があがっている。また、農業では水稲、苗木栽培などが盛んである。1995年と2005年に花フェスタが開催され、花フェスタ記念公園(現、ぎふワールド・ローズガーデン)がつくられている。今渡(いまわたり)地区はかつて木曽川(きそがわ)の渡河宿場、久々利(くくり)地区には可児郷土歴史館をはじめ、人間国宝荒川豊蔵(とよぞう)の志野焼(しのやき)などの作品や収集品を展示する荒川豊蔵資料館がある。兼山地区は、戦国時代に森氏の城下町であった。面積87.57平方キロメートル、人口9万9968(2020)。

[上島正徳]

『『可児市史』全6巻(2005~2010・可児市)』


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百科事典マイペディア 「可児」の意味・わかりやすい解説

可児[市]【かに】

岐阜県南部の市。1982年市制。東濃丘陵にあり北部は木曾川流域低地。中心の広見は太多(たいた)線と名鉄広見線の交点で商業区である。かつて木曾川舟運で繁栄した今渡は日本ライン観光の基地。1970年代から名古屋市のベッドタウンとして大住宅団地が造成され,人口が急増して市制施行。第2次世界大戦後盛んになった自動車部品工業が市の製造品出荷額の約35%(2003)を占め,一般機器,金属製品工業も成長している。苗木を特産。2005年5月可児郡兼山町を編入。87.57km2。9万7436人(2010)。

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普及版 字通 「可児」の読み・字形・画数・意味

【可児】かじ

可人。

字通「可」の項目を見る

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