日本大百科全書(ニッポニカ) 「御燈」の意味・わかりやすい解説 御燈ごとう 陰暦3月3日と9月3日に、天皇が北斗星を祀(まつ)って燈火を献じた朝廷の儀式。796年(延暦15)ごろ始まった公事。元来は北山の霊厳寺(りょうがんじ)など、高い峰に火をともして北辰権現(ほくしんごんげん)を祀る信仰の行事だった。平安時代中期から末期になると御燈を奉らず、「御燈を奉らざる由(よし)の祓(はらい)」のみを行う、いわゆる「由の祓」にすることが多くなった。由の祓も室町時代には行われなくなった。[山中 裕] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例