御鷹匠役所(読み)おたかじようやくしよ

日本歴史地名大系 「御鷹匠役所」の解説

御鷹匠役所
おたかじようやくしよ

[現在地名]木祖村大字藪原

尾張藩が鷹狩用の鷹の雛を確保するために設けた役所で、宝暦七年(一七五七)の「吉蘇志略」に「巣鷹官舎。駅の北に在り、毎年木曾諸山の鷹鷂の雛生るゝ時、府下鷹師の監吏来り、此に居りて之を沙汰す」とあり、藪原やぶはら宿のはずれの鳥居とりい峠への登り口にあった。天保一二年(一八四一)の「岨俗一隅」の五月の条に「本月入節に付府下の鷹師来着留在六月中に至る」とあって、毎年五月(旧暦)になると尾張藩の鷹匠役所の役人たちが、鷹の巣下ろしの行われる五月から六月にかけて出張し、捕らえてきた仔鷹をここで飼養した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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