木祖村(読み)きそむら

日本歴史地名大系 「木祖村」の解説

木祖村
きそむら

面積:一三七・六七平方キロ

木曾郡の北東、木曾川の上流に位置する。東は楢川ならかわ村と鳥居とりい峠をもって境し、西は開田かいだ村と木曾福島きそふくしま町、南は日義ひよし村、北は南安曇みなみあずみ奈川ながわ村と接している。鳥居峠の南麓に藪原やぶはら宿、木曾川の源流に沿って小木曾おぎそすげ川に沿って菅、菅川が木曾川と合流するところに吉田よしだの集落が散在している。

小木曾は木曾川の源流にあたり、平地が開け早くから先住民の住みついた所で、縄文前・中期の遺跡が広く分布している。分水界をなす鳥居峠・さかい峠は古くから峠道が通じていたもので、「三代実録」に出てくる「県坂あがたざか」は鳥居峠にあてられており、信濃の筑摩郡と美濃の恵那郡との境であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「木祖村」の意味・わかりやすい解説

木祖〔村〕
きそ

長野県西部,木曾川の最上流部にある村。木曾谷の狭い平地以外はほとんど国有林が占める。 1889年村制。古代は木曾の一中心で,荘園が置かれたといわれ,村名は「木曾の祖」に由来する。中心集落の藪原はかつては中山道の要地で,木材集散と木工業が行なわれる。松本市との境にある境峠東部塩尻市との境にある鳥居峠は歴史的に重要。スキー場,別荘地が開発されている。 JR中央本線,国道 19号線が通る。面積 140.50km2人口 2692(2020)。

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