徹底自然主義(読み)てっていしぜんしゅぎ(その他表記)Konsequenter Naturalismus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「徹底自然主義」の意味・わかりやすい解説

徹底自然主義
てっていしぜんしゅぎ
Konsequenter Naturalismus

19世紀末ドイツに興った文学運動。実験科学の方法と決定論思想を文学に取入れ,人間の性格を決定する要素として環境や遺伝などを重視する自然主義文学は,1880年以降ドイツにも波及したが,A.ホルツはフランスのゾラ理論をさらに徹底させ,「芸術使命は自然の再現」にあると提唱。 J.シュラーフと共作した小説『ハムレット親父』および戯曲『ゼーリッケ一族』は,若い G.ハウプトマンに決定的な影響を及ぼし,ドイツ自然主義文学の開花を促した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android