心の塵(読み)こころのちり

精選版 日本国語大辞典 「心の塵」の意味・読み・例文・類語

こころ【心】 の 塵(ちり)

① 悩みのために千々にくだけた気持を比喩的に表現した語。
※宇津保(970‐999頃)菊の宴「わがくだく心のちりは雲となり落つる涙は海となるかな」
② 心についた汚れ。煩悩(ぼんのう)雑念
※栄花(1028‐92頃)殿上花見「濁りなき亀井の水をむすび上げてこころのちりをすすぎつるかな」

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デジタル大辞泉 「心の塵」の意味・読み・例文・類語

こころ‐の‐ちり【心の×塵】

心のけがれ。心の迷い。煩悩ぼんのう。雑念。
「ありがたきのりにあふぎの風ならば―を払へとぞ思ふ」〈山家集・中〉

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