心劣(読み)こころおとり

精選版 日本国語大辞典 「心劣」の意味・読み・例文・類語

こころ‐おとり【心劣】

〘名〙
予想よりも劣っていると思われること。幻滅を感じること。見劣り。期待はずれ。
※宇津保(970‐999頃)嵯峨院「いと見にくき人どもなれば、御覧ぜんから御心をとりやせむと恥づかしくてなむ」
徒然草(1331頃)一「めでたしと見る人の、こころおとりせらるる本性みえんこそ、口をしかるべけれ」
意気がくじけて元気がなくなること。気おくれすること。気がひけること。
源氏(1001‐14頃)若菜上「口をしくおぼし捨つべきにはあらねど、いと、いとほしく心をとりし給らんとおぼゆ」
読本春雨物語(1808)宮本が塚「河守の此在さまに、心劣りせられて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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