期待(読み)きたい(英語表記)expectation

翻訳|expectation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

期待
きたい
expectation

過去の経験および現在の状況に基づいて,ある対象,現象,事件などが現れることを待ち設けている,いわば行動の準備状態の一種。普通,情緒的緊張を伴う。この概念はまた学習過程を説明するためにも使用されている。理学者 E.C.トールマンによれば,学習が成立するのは,なんらかのサインが存在するときに,ある行動ルートをとれば目標に到達するという期待を生体がもつことであり,これは「期待説」と呼ばれている。

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デジタル大辞泉の解説

き‐たい【期待】

[名](スル)あることが実現するだろうと望みをかけて待ち受けること。当てにして心待ちにすること。「期待に添うよう努力する」「活躍を期待している」「期待薄」
[補説]作品名別項。→期待

きたい【期待】[作品名]

《原題、〈ドイツ〉Erwartungシェーンベルクオペラ。全1幕。1909年作曲。モノドラマ、またはモノオペラとよばれる。台本はマリー=パッペンハイム。正気を失った女が、夜の森で恋人だった男の亡骸を探し求める様を描いた無調音楽による作品。

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世界大百科事典 第2版の解説

きたい【期待 expectation】

現在時点まで選択された経済行動の全体的成果は,現在時点の経済環境条件(市場価格,資源条件等)に依存するのみならず,将来時点のそれにも大きく影響されるのが普通である。したがって,個別の経済主体が将来時点の経済環境条件に対して抱く推定,すなわち経済学でいう〈期待〉(〈予想〉ともいう)の在り方いかんは,現在の需要関数供給関数の位置に影響をあたえ,ひいては全経済の活動状況,景気等にも,大きな影響をおよぼしうる。

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大辞林 第三版の解説

きたい【期待】

( 名 ) スル
よい結果や状態を予期して、その実現を待ち望むこと。 「完成を-する」 「 -はずれ」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

期待
きたい
expectationexpectancy

未来のことを予期して、待ち構える態度を意味する。何かを探索する人は、何かが出現しそうな場所に注意して行動する。斥候(せっこう)は、敵が侵入しそうな草むらの方向に目を向け、期待が強くなると、風で動く草むらを誤って侵入者が隠れていると認知する。期待は、そのことの出現が高い積極的あるいは消極的価値をもっているか否かによって支配される。また、そのことの出現が頻繁に繰り返されるか、まれに生じるか、プロバビリティー(蓋然(がいぜん)性)の大小にも規定される。トランプ模様のカードを瞬間視する実験で、通常のカードに加えて、赤いスペードとか黒いハートとか模様の形と色とを変えたカードを呈示すると、異常なカードの認知閾(いき)は通常のカードに比べて高くなるし、赤いスペードが赤いハートや黒いスペードに誤認されることもある。通常のカードの出現の期待によって、認知が支配されるわけである。[小川 隆]

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精選版 日本国語大辞典の解説

き‐たい【期待】

〘名〙 あてにして、心の中で待ちもうけること。予期して待っていること。
※公議所日誌‐三・明治二年(1869)三月「御用金御廃止は最企待する所なり」
※伊豆の踊子(1926)〈川端康成〉一「私は一つの期待に胸をときめかして」

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世界大百科事典内の期待の言及

【期待値】より

…偶然に支配されていろいろな値をとる変数Xがあるとき,それが平均してどの程度の値をとるかを示す量で,Xの平均値とも呼ばれ,E(X)とかく。例えば1万本のくじの中で,当りくじは,賞金10万円の1等が5本,1万円の2等が20本,1000円の3等が300本で残りはからくじであるとする。このとき1本のくじを引く人は,どれだけの金額を期待するのが妥当であろうかを次のように考える。賞金の総計は100000×5+10000×20+1000×300=1000000円であり,総計1万本のくじがあるのだから1本当り平均100円が期待できる。…

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