心疾しい(読み)こころやましい

精選版 日本国語大辞典 「心疾しい」の意味・読み・例文・類語

こころ‐やまし・い【心疾】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]こころやま〘 形容詞シク活用 〙
  2. 相手がこちらの思うようにならない時にいだく、不満、怒り、あせり、もどかしさなどの気持をいう。不愉快である。むっとする。憤懣(ふんまん)をおぼえる。気がもめる。心がいらいらする。ねたましい。
    1. [初出の実例]「このごろ、物する物ども、里にてなんとて、返しつ。これにまして心やましきさまにて、絶えて言伝(ことづて)もなし」(出典蜻蛉日記(974頃)中)
    2. 「大納言は一すぢにしも思されねば、いと心やましう思ひきこえ給けるぞわりなき」(出典:増鏡(1368‐76頃)九)
  3. やましい(疾)
    1. [初出の実例]「駒子に言はれてみれば、十分に心疚しいものがあった」(出典:雪国(1935‐47)〈川端康成〉)

心疾しいの派生語

こころやまし‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

心疾しいの派生語

こころやまし‐さ
  1. 〘 名詞 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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