忌み花(読み)いみばな

日本大百科全書(ニッポニカ) 「忌み花」の意味・わかりやすい解説

忌み花
いみばな

忌み嫌いの花のことで、名詮(みょうせん)の悪いもの、とげのあるもの、香りの悪いものなど、花材として使用してはならない花をさす。また会合の内容により使用を避けるものをさす。出陣のとき花がぽろりと落ちやすいツバキを用いないとか、移徙(わたまし)(身分の高い人の転居)の花には、火を連想するすべての赤い色をもつもの、またヒグルマヒオウギといった「ひ」を発声する花を用いてはならないといった例。禁花とも共通するが、禁花のように流派により使用しない花材といったものは含まない。

[北條明直]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android