忍辱山村(読み)にんにくせんむら

日本歴史地名大系 「忍辱山村」の解説

忍辱山村
にんにくせんむら

[現在地名]奈良市忍辱山町

大慈山だいじせん村東方にあり、円成えんじよう寺所在地。安元二年(一一七六)の孔雀経法次第(高野山金剛三昧院蔵)に「忍辱山」、養和二年(一一八二)と考えられる僧良仁房地処分状(大東急文庫文書)に「添上郡大楊生郷之内忍辱山北谷」、「大乗院雑事記」文正元年(一四六六)閏二月一〇日条に「夜前忍辱山寺本堂塔以下悉皆炎上、於本尊者奉取出了」とある。

慶長郷帳の村高四七四・四一石、うち二三五石は忍辱山円成寺領。残る二三九・四一石は幕府領(代官大久保長安)から元和五年(一六一九)津藩(藤堂高虎)領となり、寛文九年(一六六九)久居藩(藤堂高通)領となり、廃藩置県に及んだ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android