しのび‐ね【忍音】
- 〘 名詞 〙
- ① あたりをはばかるようなひそひそ声。しのび声。小声。
- [初出の実例]「忍音(シノビネ)に念仏申」(出典:源平盛衰記(14C前)三一)
- ② しのび泣きの声。人知れずもらす泣き声。
- [初出の実例]「しのひねにまた忍ひねの重なりてひるまなくなく袖朽ぬべし」(出典:海人手子良集(970頃))
- ③ 四月頃に聞くホトトギスの初音(はつね)。声をひそめた鳴き声で、本格的に鳴く前のもの。また、ウグイスなどにもいう。
- [初出の実例]「郭公待ちつる宵のしのび音はまどろまねども驚かれけり」(出典:落窪物語(10C後)三)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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