日本大百科全書(ニッポニカ) 「志ほみ饅頭」の意味・わかりやすい解説 志ほみ饅頭しおみまんじゅう 兵庫県赤穂(あこう)市の銘菓。みじん粉に砂糖、蜜(みつ)を加え、熱湯に通して軟落雁(なんらくがん)風の皮をこしらえ、淡い塩味のアズキの漉し餡(こしあん)をくるんで、押し物にした小まんじゅうである。天保(てんぽう)年間(1830~44)、赤穂塩で知られた塩田の潮見(しおみ)にちなんでこの名がつけられた。志ほみ饅頭の前身は赤穂饅頭で、浅野内匠頭長矩(たくみのかみながのり)がつくらせたといわれ、四十七士討入り後は義士饅頭ともてはやされた。志ほみ饅頭は一時とだえ、1920年(大正9)に高力(こうりき)製菓により復活した。[沢 史生] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例