快賢(読み)かいけん

朝日日本歴史人物事典 「快賢」の解説

快賢

生年生没年不詳
鎌倉時代真言宗の僧。高野山金剛峰寺にあって,建長5(1253)年10月,空海の『三教指帰』(建長本)を出版。真言宗関係典籍の出版事業,いわゆる「高野版(板)」普及に貢献した。快賢出版の『三教指帰』は良質で,現在でも底本とされる。「高野版」開版は諸本の校訂研究推進や製紙,装丁の技術向上など多方面に好影響を与え,日本の出版文化形成に少なからぬ役割を演じた。<参考文献>水原尭栄『高野板之研究』(『水原尭栄全集』)

(正木晃)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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