怱々(読み)そうそう

精選版 日本国語大辞典 「怱々」の意味・読み・例文・類語

そう‐そう【怱怱・忩忩・匆匆】

  1. [ 1 ] 〘 形容動詞ナリ活用ナリ・タリ 〙
    1. ( 「そうぞう」とも ) いそがしいさま。あわただしいさま。また、さわがしいさま。草草。
      1. [初出の実例]「狂風第一吹狼藉、叱叱忩忩意不勝」(出典:菅家文草(900頃)一・翫梅華)
      2. 「軍立ならば国々忩々(ソウそう)にして、在々所々の八幡の御放生会及違乱事、冥の恐あり」(出典源平盛衰記(14C前)一九)
      3. [その他の文献]〔晉書‐衛恒〕
    2. 転じて、いそがしいことを省くさま。簡略にするさま。
      1. [初出の実例]「おほやけごとそうそうにして、しばしばとり申さねば、おろかなるやうになん」(出典:宇津保物語(970‐999頃)沖つ白浪)
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙そうそう(草草)[ 二 ]
    1. [初出の実例]「忩々不具謹言」(出典:高山寺本古往来(12C末か))
    2. 「必ず必ず凡夫と御さげしみなき様願上候 匆々」(出典:正岡子規宛夏目漱石書簡‐明治二二年(1889)五月二七日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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