息栖村(読み)いきすむら

日本歴史地名大系 「息栖村」の解説

息栖村
いきすむら

[現在地名]神栖町息栖

常陸利根川左岸に位置し、北は村、東は高浜たかはま村。古くは「おきす」ともいい、元亨元年(一三二一)八月二八日のとらいぬ丸等連署起請文案(鹿島神宮文書)に「おきすのやしろの神馬以下のとくふんの事、わよ申候うへハ、しゝそんそんにいたるまて、へんかいあるへからす候」とある。また建武元年(一三三四)一二月日の大禰宜中臣高親社領并神祭物等注進状案(塙不二丸氏所蔵文書)には「息須賀郷用重名内萩原三郎次郎入道・同舎弟押領之」とあり、大禰宜家の所領であったが、地頭が押領していたため訴訟沙汰となる。応安(一三六八―七五)の海夫注文(香取文書)には「おきすの津鹿島知行分」とみえ、鹿島氏が津を統轄していた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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