悪す(読み)あしくす

精選版 日本国語大辞典 「悪す」の意味・読み・例文・類語

あしく【悪】 す[=あしゅうす]

① けしからぬと思う。不快に思う。
源氏(1001‐14頃)玉鬘「これにあしくせられては、この近き世界にはめぐらひなむや」
② よくないことをする。まちがったことをする。
※栄花(1028‐92頃)浦々の別「世の人此の殿の御有様を、あるは『あしうし給へれば理(ことはり)』と云ふ人も有り」
遊里語遊女が客を冷遇する。
洒落本辰巳之園(1770)「あの子も、そのやうに、悪敷(アシク)する気もねヱけれど」

あしみ‐・す【悪す】

〘自サ変〙 (形容詞「あし(悪)」の語幹接尾語「み」が付き、さらに動詞「す」の付いた語) 悪くなる。
土左(935頃)承平五年一月九日「おきなびとひとり老女(たうめ)ひとり、あるが中に、ここちあしみして、ものもものしたばで」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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