悪性腫瘍随伴高カルシウム血症

内科学 第10版 の解説

悪性腫瘍随伴高カルシウム血症(異所性ホルモン産生腫瘍)

(9)悪性腫瘍随伴高カルシウム血症(malignancy-associated hypercalcemia)
 本症は全悪性腫瘍患者の5〜20%に合併し,最も頻度の高い腫瘍随伴内分泌症候群である.原因腫瘍として肺癌腎癌が多い.病因には,広範な骨転移のため骨吸収による局所性骨融解性高カルシウム血症(local osteolytic hypercalcemia:LOH)と腫瘍からの副甲状腺ホルモン関連蛋白(parathyroid hormone related protein:PTHrP)分泌によるものがある.組織型からみると,PTHrP産生悪性腫瘍の65%以上を扁平上皮癌が占める.病態,症状,治療は【⇨12-5-9)】項を参照.[中里雅光]
■文献
Brownlee M, Aiello LP, et al: Complications of Diabetes Mellitus. In: Williams Textbook of Endocrinology, 12th ed (Melmed S, Polonsky KS, et al), pp1462-1551, Saunders, Philadelphia, 2011.
Gagel RF: Endocrine manifestations of tumors: ectopic hormone production. In: Cecil Textbook of Medicine, 23rd ed, pp1047-1050, WB Saunders, Philadelphia, 2009.

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

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