悪方(読み)いやがた

精選版 日本国語大辞典 「悪方」の意味・読み・例文・類語

いや‐がた【悪方・悪形】

  1. 〘 名詞 〙 元祿一六八八‐一七〇四)期の歌舞伎で、敵役の演じる役で、実方(じつがた)演技思い入れをもこめてする悪役
    1. [初出の実例]「此の度道覚となりての、いやがた、下地実方より此の門に入り給ふゆゑ、外には憤怒の相を現じ、内には実方の思入あって」(出典:歌舞伎・傾城江戸桜(1698)上)

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世界大百科事典(旧版)内の悪方の言及

【敵役】より

…今日では演劇一般,映画でも使われ,〈悪役〉ともいう。元禄時代には敵役(てきやく),悪人方,悪方(いやがた)ともいっていたが,のちに〈かたきやく〉という呼び方におちついた。時代が下り役の種類が複雑化するにつれて,いろいろな名称が生まれた。…

※「悪方」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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