実方(読み)ジツカタ

精選版 日本国語大辞典 「実方」の意味・読み・例文・類語

じつ‐かた【実方】

  1. 〘 名詞 〙 婚姻、または養子縁組によって他家にはいった者の実家側をいう。→養方
    1. [初出の実例]「身を亡のみか養方実方(ジツカタ)ともに 憂目を見る」(出典談義本・教訓続下手談義(1753)一)

じつ‐がた【実方・実形】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「じつかた」とも ) 歌舞伎の役柄一つ。善良で誠実な性格の役。また、それを演じる俳優
    1. [初出の実例]「親仁方〈略〉家老職をまなぶをば実方(ジツカタ)といふなり」(出典:人倫訓蒙図彙(1690)七)

さねかた【実方・真方】

  1. 謡曲三番目物番外曲作者不詳。別名西行」。西行法師が陸奥に下り、藤原実方遺跡を弔って和歌をたむけると、実方の亡霊が現われて歌物語をする。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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