惚れ惚れし(読み)ホレボレシ

デジタル大辞泉 「惚れ惚れし」の意味・読み・例文・類語

ほれぼれ・し【×惚れ×惚れし】

[形シク]
何かに心を奪われてぼんやりしている。
夜昼おぼし嘆くに、―・しきまで、御顔もすこし面痩おもやせ給ひにたり」〈・若菜下〉
老いぼれている。
「―・しくなられたる人、残り少なくおぼえ給ひ」〈宇津保・楼上上〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「惚れ惚れし」の意味・読み・例文・類語

ほれほれ‐し【惚惚・耄耄】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙
  2. 年をとってぼけている。老いぼれている。ほけほけし。
    1. [初出の実例]「われかくやもめにてあれば、ほれほれしきを」(出典:宇津保物語(970‐999頃)藤原の君)
  3. 何かに心を奪われて、ぼんやりしている。放心状態である。ほけほけし。
    1. [初出の実例]「夜昼思し嘆くにほれほれしきまで、御顔も少し面やせ給にたり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜下)

惚れ惚れしの派生語

ほれほれし‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android