コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

やもめ

2件 の用語解説(やもめの意味・用語解説を検索)

世界大百科事典 第2版の解説

やもめ

元来,〈やもめ〉の語は《日本書紀》などには寡,寡婦の字があてられ,夫をなくした女,夫のない独身の女を意味し,妻をなくした男は〈やもお〉と呼ばれ,鰥の字があてられた。一方,〈女やもめに花が咲く,男やもめに蛆(うじ)がわく〉という諺にみられるように,〈やもめ〉という言葉は男女双方をさすこともあり,また,結婚せずに独身を通す者に対して用いられることもある。本項目では,配偶者を失って,その後再婚しないでいる者について記述する。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

やもめ
やもめ

もともとは女性に対して用いられていたが、今日では、性別を問わず、配偶者の死により独身となった者をさすのに用いられる傾向がある。やもめの社会的地位や運命は、社会ごとに一様ではない。一般に寡婦に対しては、再婚などの問題に関し、男やもめに対するよりも厳しい拘束が課せられているのが普通であるが、これは社会での女性の従属的地位の現れである。寡婦の再婚をまったく禁じている社会もあり、インドヒンドゥー教徒の間では、夫を火葬する薪(まき)の上で殉死することを妻に要求する風習すらあった。これとは逆に、狩猟採集民であるオーストラリアのティウィの間では、寡婦は亡夫の葬式の席上で再婚する習わしがあった。食料採集に経験を積んだ女性は、一家の貴重な養い手として、若者たちの間で大いに望まれていたためである。一般に寡婦の再婚が認められている社会でも、寡婦がふたたび婚姻可能な地位につくためには、一定期間の喪に服さねばならないのが普通である。この間彼女は象徴的な形で共同体の生活からは隔離された生活を送る。ニューギニアのエトロの人々の間では、寡婦はけがれた存在とされ、彼らの共同生活の中心からは外され、特定の場所を割り当てられたうえに、食事にも種々の制限が加えられる。
 母系社会では、寡婦は一般に自己の所属する出自集団に復帰するが、父系社会では、しばしば亡夫の親族の一人と再婚することがある。レビレート婚もこの一つで、亡夫に子供がなかった場合、寡婦は亡夫の弟と再婚し、生まれてくる子供は亡夫の子供とみなされるというものである。南スーダンのヌエルの人々の間では、寡婦の意志が尊重され、もしこうした再婚に同意しなければ他に自由に恋人をもつことが許されているが、その場合も、生まれてくる子供は亡夫の子供として扱われる。父系社会でより一般的なものとしては、寡婦が亡夫の相続人の一人(男には複数の相続人がいる)によって相続される寡婦相続の制度がある。[濱本 満]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内のやもめの言及

【後家】より

…ここに至って後家たちも,かつてのごとき家業,財産の管理人という主体的立場を喪失し,やがて夫家一族の男性たちや,主君が定める陣代,番代とよばれる後見人に,その地位を継承されることになったのである。やもめ【鈴木 国弘】。…

※「やもめ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

やもめの関連キーワード男鰥女寡書紀日本書紀通釈日本書紀通証三部本書寡暮し寡住い寡住み鰥庄三

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone

やもめの関連情報