愁三重(読み)うれいさんじゅう

精選版 日本国語大辞典 「愁三重」の意味・読み・例文・類語

うれい‐さんじゅううれひサンヂュウ【愁三重】

  1. 〘 名詞 〙 歌舞伎音楽旋律型一種。とくに、花道を退場する人物哀愁を強調するときに用いる、三味線独奏によるもの。
    1. [初出の実例]「うれい三重で母親いとま乞ひ」(出典:雑俳・柳多留‐一七(1782))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の愁三重の言及

【歌舞伎】より

…大太鼓の独奏により一日の上演の終りを知らせる意味で,終演と同時に打ち出される。 愁三重(うれいさんじゆう)幕外の引込みで人物の愁いを含む思入れを強調する,三味線の独奏による旋律型。あとは〈送り三重〉に転じて早間となり,人物は花道を入る。…

※「愁三重」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

USスチール買収問題

日本製鉄は2023年12月、約141億ドル(約2兆2千億円)で米鉄鋼大手USスチールを完全子会社化する計画を発表した。国内の鉄鋼市場が先細る中、先進国最大の米国市場で、高級鋼材需要を取り込み、競争力...

USスチール買収問題の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android