日本大百科全書(ニッポニカ) 「愛情はふる星のごとく」の意味・わかりやすい解説 愛情はふる星のごとくあいじょうはふるほしのごとく ゾルゲ事件に連座し、1944年(昭和19)11月巣鴨(すがも)拘置所で死刑となった中国問題の論客尾崎秀実(ほつみ)の獄中書簡集。1946年世界評論社刊。留守宅の妻英子と娘楊子(ようこ)あてに書き送った通信には身辺雑記、読書論、国内外の情勢、幼少時の回想などが含まれ、ヒューマニスト尾崎の人格的側面を知りうる。200余通の書簡のうち74通を第二次世界大戦後友人たちが編集したもので、文学的人間記録としてベストセラーを続けた。[尾崎秀樹]『『愛情はふる星の如く』上下(青木文庫)』▽『朝日新聞社編『ベストセラー物語 上』(1978・朝日選書)』 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例