慶陽(読み)けいよう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「慶陽」の意味・わかりやすい解説

慶陽
けいよう / チンヤン

中国、甘粛(かんしゅく)省東部の地級市。1市轄区、7県を管轄する(2016年時点)。常住人口221万1191(2010)。市政府は南西の西峰(せいほう)区にある。渭河(いが)の支流である馬蓮河(ばれんが)の中流黄土(こうど)高原地帯に位置し、畑作牧畜が行われる。北西は銀川(ぎんせん)平原に通じ、関中(かんちゅう)盆地と西北地区をつなぐ要地である。早く漢代に郁郅(いくしつ)県が置かれ、匈奴(きょうど)に対する重要な防衛基地であった。その後、分水県、安化県などと改名され、宋(そう)以後は慶陽府が置かれ、1914年慶陽県となった。2002年市制施行。石油・天然ガスの産業が盛ん。西峰区北部には慶陽空港があり、北京(ペキン)、上海(シャンハイ)、広州(こうしゅう)と直行便で結ばれている。

[秋山元秀・編集部 2017年6月20日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android