懐く(読み)ナツク

デジタル大辞泉 「懐く」の意味・読み・例文・類語

な‐つ・く【懐く】

[動カ五(四)]《馴れ付く意。「なづく」とも》慣れ親しむ。慣れて付き従う。「人によく―・く鳥」「人見知りでなかなか―・かない」
[動カ下二]なつける」の文語形

な‐ず・く〔‐づく〕【懐く】

[動カ五(四)]なつく

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「懐く」の意味・読み・例文・類語

な‐つ・く【懐】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 カ行五(四) 〙 ( 馴れ付くの意。後世「なづく」とも ) 馴れて付き従う。馴れ親しむ。親しみよる。慕う。
    1. [初出の実例]「名付(なつき)にし奈良の都の荒れゆけば出で立つごとに嘆きしまさる」(出典万葉集(8C後)六・一〇四九)
    2. 「猫はまだよく人にもなつかぬにや、綱いと長くつきたりけるを」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜上)
    3. 「去就定まらぬ天下の諸侯、当家になづきしたがふべきか」(出典:桐一葉(1894‐95)〈坪内逍遙〉三)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙なつける(懐)

なず・くなづく【懐】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 カ行五(四) 〙なつく(懐)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙なつける(懐)

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