人見知り(読み)ひとみしり

日本大百科全書(ニッポニカ)「人見知り」の解説

人見知り
ひとみしり

乳児が見慣れぬ人に対して恐怖を示し、あるいは泣き出す現象。この現象は、いままで自分の養育にあたってくれた親しい人、とくに母親と見慣れない人とを区別する能力が現れたことを意味する。それ以前の乳児は、人であればだれでもそばにいてくれるだけでよく、多少は父と母との間で、あるいは他人に対して反応が異なるが、それはあまり目だつものではない。ところが生後6か月前後から、見慣れている人とそうでない人とをはっきり区別するようになる。これは当然、視覚の発達に負うところが大きく、目で人の顔の輪郭の違いを正しく認識するようになることが必要である。同時に、情緒の発達として、従来の生理的欲求の表現としての泣く現象が、対人関係について泣くように変わる。すなわち、人見知りの発現は、社会性の発達とともに、感情が情動から情緒へと発達したことを示し、重要な発達の指標である。しかし、人見知りはつねにかならず現れるわけではなく、その現れ方もかなり個人差がみられる。また、自閉児や施設で育った子供には、人見知りの時期を経ないものが多い。

[山崖俊子]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「人見知り」の解説

人見知り
ひとみしり

生後6ヵ月頃から始る,見慣れないが近づくと微笑を示さなくなり,さらに恐れを示すようになる反応。乳児は生後2~3ヵ月から5ヵ月頃までは誰にでも,近づいてくる顔を認めると微笑反応を示すが,6ヵ月頃から見慣れた者と見慣れない者の顔を見分けるようになり,見知らぬ人が近づいたり,抱こうと手を伸ばしたりすると顔をそむけたり,泣き出したり,母親にしがみついたりする。これは見慣れない者に対する恐れの情緒が発達してきたためと考えられ,人に対すると同時に見慣れない場所に対しても同様の恐れを示す。人見知りは8ヵ月頃から激しくなり,1年近くで消えるものであるが,環境によっては2~3年も続くことがある。養育者が多数で交代するような環境では人見知りの出現が遅れたり,現れないこともある。

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デジタル大辞泉「人見知り」の解説

ひと‐みしり【人見知り】

[名](スル)子供などが、知らない人を見て、恥ずかしがったり嫌ったりすること。「人見知りして泣く子」
[類語]内気弱気引っ込み思案気弱内弁慶陰弁慶臆病大人しいこわがり小心小胆怯懦怯弱意気地なし小心翼翼弱腰薄弱惰弱柔弱軟弱優柔不断やわやわ弱弱しい女女しい・弱音を吐く・音を上げる・悲鳴を上げる・気が弱い腰が弱い煮え切らない肝が小さい・肝っ玉が小さい・温順柔順従順温柔温良順良素直穏和おだやか物静かおとなしやか控えめ優しい・内向的・しんねりむっつりシャイ

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