我身(読み)わがみ

精選版 日本国語大辞典 「我身」の意味・読み・例文・類語

わ‐が‐み【我身】

  1. 〘 代名詞詞 〙
  2. 自称。私。自分。
    1. [初出の実例]「僧正、三位殿二人、御前、我身、五人の人々一つにまとはれあひたり」(出典:讚岐典侍(1108頃)上)
  3. 対称。親しみをもって主従、親子、夫妻などの間で目下に用いたり、使用人同士などで用いたりする。そなた。
    1. [初出の実例]「我身(ワカミ)は此国の者かと御尋ね有りけれ共」(出典:源平盛衰記(14C前)三)

我身の補助注記

( 1 )近世における自称は武士階級の女や遊女が用いた。町人の例は文語的表現に用いられる。
( 2 )近世、女の用いた対称に「あがみ」がある。→あがみ(吾身)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android