デジタル大辞泉
「僧正」の意味・読み・例文・類語
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そう‐じょう‥ジャウ【僧正】
- 〘 名詞 〙
- ① 僧官僧綱の最上位。また、その人。はじめは推古紀に見えて一人であったが、のちに大僧正・僧正・権僧正の三階級に分かれ、人数も一〇余人にふえた。大僧正は二位大納言に、僧正は二位中納言に、権僧正は三位参議に准ぜられた。さらに後世は、各宗派の僧階としてこの称を用いるようになった。
- [初出の実例]「故今より已後、僧正〈去、平声点。音読〉僧都〈去、上声点〉を任(め)して仍て僧尼を校検すべし」(出典:日本書紀(720)推古三二年四月(岩崎本訓))
- 「気遠げなる宿徳(しうとく)の僧都そう正のきはは、世に、暇なくきすぐにて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)橋姫)
- ② 「ビショップ①」の訳語。
- [初出の実例]「シュレスウイッヒの僧正パウル・フォン・アイツェンと云ふ男が」(出典:さまよへる猶太人(1917)〈芥川龍之介〉)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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僧正【そうじょう】
中国では僧官の一つ。4世紀末,後秦の姚萇(ようちょう)が僧【りゃく】(そうりゃく)を僧正としたのに始まる。日本では僧綱(そうごう)の最上位で,624年観勒が初めて任じられた。のち僧正の上に大僧正,下に権(ごん)僧正をおき,745年行基がはじめて大僧正に任ぜられた。僧正は819年に1人,1086年に3人と朝廷は定めたが,次第に増加し,鎌倉時代には10人を超え,前僧正を合せると20人以上となった。1873年公的な僧正・僧都などの任命は廃され,各宗派で独自にこの称号を授けるようになった。
→関連項目観勒|僧位|僧官|僧都
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僧正 (そうじょう)
僧官の一種。中国で後秦の姚興(ようこう)が405年ごろクマーラジーバ(鳩摩羅什)の弟子僧
(そうりやく)を国内僧主に任じたのが,僧正の起源とされる。南朝に継承されて,仏教教団を統率する長官の名称とされた。唐代以後は,地方僧官の一つになった。また9,10世紀の敦煌文書中にも,都僧統司の下級僧官として多くあらわれる。日本では,624年(推古32)に僧綱が設けられ,観勒を僧正に任じたのに始まり,明治初年の僧官廃止までおおむね設置された。
執筆者:竺沙 雅章
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僧正
そうじょう
僧官の一つ。僧綱の最上位。中国でも用いられていたが,魏の時代に僧統に改められた。日本では,推古 32 (624) 年に設置されたのち,大,正,権の3階に分けられたり,あるいは従四位に配されたりしたが,現在までこの名称が用いられている。
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世界大百科事典(旧版)内の僧正の言及
【僧】より
…仏教が伝来した当初の僧は,ほとんど大陸からの渡来僧だったが,やがて出家者が急増し,624年(推古32)の調査で僧816人,尼569人を数え,651年(白雉2)宮中での一切経読誦のとき僧尼2100余人に達した。政府は増加する僧尼を統制するため,624年早くも僧尼の犯罪に科断権をもつ僧正(そうじよう),僧都(そうず)の設置と,僧尼と諸寺の実態を調査し,これがのちに制度化されて僧綱制(そうごうせい)([僧綱])や[僧尼令](そうにりよう)に継承された。僧尼令は僧尼の寺院生活についての禁制と罰則からなり,違犯者は還俗(げんぞく)させられて律によって処断された。…
【僧官】より
…中国においては,北魏の道武帝が皇始年間(396‐397)に法果を道人統に任じたのが,もっとも早い記録であり,後秦でも405年ごろに僧主,悦衆,僧録を置いた。僧官の名称は時代によってさまざまであったが,おおむね南北朝時代には,北朝は道人統の系統をひく沙門統,昭玄統を長官とし,南朝では後秦の制をついで僧正の名称が用いられた。この時代の僧官には,僧尼の裁判を仏教の戒律に従って行うなど,ある程度の自由性が認められていたが,唐代になると俗官が統制にあたり,中央僧官すら久しく置かれなかった。…
【僧綱】より
…仏教界の統制にあたる中央の[僧官]。624年(推古32)ある僧が斧で祖父をなぐった事件を契機に,百済の僧観勒(かんろく)を僧正(そうじよう),鞍部徳積(くらつくりのとくしやく)を僧都に任じたのが制度的な始まりである。律令制下では僧正,大僧都,少僧都,律師および実務を担当する佐官からなる機構であった。…
※「僧正」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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