戯場楽屋図会(読み)しばいがくやずえ

改訂新版 世界大百科事典 「戯場楽屋図会」の意味・わかりやすい解説

戯場楽屋図会 (しばいがくやずえ)

歌舞伎解説書。松好斎半兵衛著。正編2冊,拾遺2冊。刊行は内容から推して正編が1801年(享和1),拾遺が04年(文化1)か。大坂塩屋,河内屋,八文字屋刊。このうち塩屋板が初板か。塩屋板には拾遺下之巻の役者似顔絵が色摺りのものがある。著者は当代第一の大坂の歌舞伎絵師で,内容は絵を中心に大坂の芝居について,劇場,役者,生活,行事,風俗などを解説している。拾遺は人形操りを中心に解説している。江戸出板の類書《羽勘三台図絵》や《戯場訓蒙図彙》のような滑稽本的な要素はない。《浪速叢書》第15巻に翻刻,国立劇場《歌舞伎の文献》第5巻に複製・翻刻。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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