精選版 日本国語大辞典 「所以に・故に」の意味・読み・例文・類語
そえ‐に そゑ‥【所以に・故に】
[1] 〘接続〙 (「そえ」は、代名詞「そ」に「ゆえ」が付いて変化したものか) それゆえに。それだから。原因・理由を表わす語で、「かれ」よりも多く用いられた。
※東大寺本成実論天長五年点(828)一五「又此は正道に非ず。清浄の道に非ず。そゑに随苦辺と名づく」
※古今(905‐914)雑体・一〇六〇「そへにとてとすればかかりかくすればあないひしらずあふさきるさに〈よみ人しらず〉」
[2] 〘感動〙 相手の問いかけに強く肯定の意を表わす語。そのとおりじゃ。そうじゃ。
※古今著聞集(1254)一六「『おれはきこゆる文学かれ』といへば、『そへに』といらへて」
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