所得革命(読み)しょとくかくめい(その他表記)income revolution

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「所得革命」の意味・わかりやすい解説

所得革命
しょとくかくめい
income revolution

資本主義経済に不可避とされる所得分配の不平等が,社会主義革命を経なくとも資本主義体制内で自然に解消されていくとする議論。貧富の差がなくなれば大衆購買力が増し,全社会的に消費性向が高まるため恐慌は必然的に避けられるとする S.クズネッツの"Shares of Upper Income Groups in Income and Savings" (1953) により理論的基礎を与えられた。彼はアメリカにおける高額所得者の所得比の低下と所得分配の平準化傾向を統計調査により明らかにし,これによって K.マルクスの窮乏化理論を論破しようとした。しかし V.パーロによって資料検討の不備など方法論的,実証的な批判が加えられ,G.コルコ,H.ミラーらによっても反証がなされるなど多くの論争を呼んだ。

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