扇骨(読み)センコツ

デジタル大辞泉 「扇骨」の意味・読み・例文・類語

せん‐こつ【扇骨】

扇の骨。
材質が堅く扇の骨に用いられたところから》カナメモチ別名

おうぎ‐ぼね〔あふぎ‐〕【扇骨】

扇の芯にする、細長く割いた竹。

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精選版 日本国語大辞典 「扇骨」の意味・読み・例文・類語

せん‐こつ【扇骨】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 扇のほね。竹、堅い木、動物の骨などから作られる。おうぎぼね。
  3. ( 木質が堅く、扇の要(かなめ)を作るのに用いられたところから ) 植物かなめもち(要黐)」の異名

おうぎ‐ぼねあふぎ‥【扇骨】

  1. 〘 名詞 〙 扇の芯となる薄く、細長い竹。
    1. [初出の実例]「うきながらさすがにてふるあふぎぼねはりてこそよはすぐべかりけれ」(出典:風情集(1178頃))

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世界大百科事典(旧版)内の扇骨の言及

【安曇川[町]】より

…若狭にぬける朽木街道と西近江路の分岐点にあたる交通の要衝で,南市では室町時代には市が開かれ,安曇川河口の南舟木は木材の集散地であった。地場産業には京扇子に使われる扇骨の生産があり,扇骨の製造は近世末に安曇川の堤防の竹材利用からはじまり,現在は全国生産高の9割を占める。高島クレープなどの繊維工業も行われ,かつては高島すずりの生産が盛んであった。…

※「扇骨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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