最新 地学事典 「手取型植物群」の解説
てとりがたしょくぶつぐん
手取型植物群
Tetori- type flora
ジュラ紀後期~白亜紀前期に,ユーラシア東部に分布した植物群。温暖湿潤の要素を多く含むが,時代とともにより高温乾燥の要素が混じるようになる。日本の内帯の手取植物群に代表され,沿海州南部を除く東部シベリア,および吉林省・黒竜江省東部を除く中国東北部の,同時代の各植物群を含む。ゼンマイ科・タカワラビ科のシダ類,Otozamites・Dictyozamites・Neozamitesなどのベネチテス(キカデオイデア)類,Ctenis,有鋸歯(きよし)縁のNilssoniaなどのソテツ類,イチョウ類,チェカノウスキア類,Podozamitesなどの球果類が特徴的に産出する。同時代の日本の外帯では組成の異なる領石型植物群が知られている。なお,従来の手取層群(広義)が下位の九頭竜層群と上位の手取層群(狭義)に再定義されたことにより,手取植物群は上位の手取層群(狭義)に限定され,下位の九頭竜層群貝皿層産の植物化石(貝皿植物群:中期ジュラ紀)は手取型植物群に含まれない。
執筆者:堀内 順治・山田 敏弘
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

